バースプランの書き方を教えて。具体例あり。書く前の準備と、書き方。
どうも。「産前産後の身体パートナ」の馬場佐希子です。
今日の記事は、バースプランの書き方についてです。
[su_box title=”この記事は、こんな人におすすめです!” style=”soft” box_color=”#f9be55″ title_color=”#0f0808″]- バースプランを書いてって言われたけど、お産のイメージができない
- バースプランって何を書けばいいの?!と戸惑っている[/su_box]
参考にしてみてください。
バースプランとは?
バースプランとは、
- どんなお産を希望するか
- 入院中、どのように過ごしたいか
- 出産後から退院までをどんな風に過ごしたいか
などを具体的に書いたもののことです。
あなたがどんな出産をしたいかということを医療者に伝えるものです。
あなたが思い描いている出産や入院生活のことを具体的に書くことで、医療者との相互理解が深まります。
また、ご家族ともバースプランをきっかけに、具体的に考えておくと、お互いに出産への準備ができてきます。
施設によって、またお産の状況次第では、すべての希望は叶わないかもしれません。
バースプランでお産のイメージが浮かばない時に準備しておくと良いこと
どんな出産をしたいかと言われても、すぐにはイメージできませんよね。
そこで、バースプランを書く前に以下のようなことをやっておくと良いでしょう。
- これまでのあなたの人生を振り返ること
- これからどういう人生を送りたいかということ
- 自分がどんなことが好きなのか、どんなことを心地よく感じるのかを整理すること
- パートナーや家族との関係を整理すること
なぜこんなことをするかというと、お産は人生そのものだからです。
どのようなお産がしたいかは、あなたの人生が反映される
あなたのこれまでの人生がお産に反映されます。
- これまで、どんな考え方をしてきたか
- どんな行動をしてきたか
- 何を食べてきたか
- どんな環境で育ったか
- どんな環境だと落ち着くのか
- 誰といると落ち着くのか
- 好きなことは何で、嫌いなことは何か
- 何を大事にしているのか
あなたの本質的な部分が、お産にはぜ〜んぶ出ます。
お産が、赤ちゃんを迎えてからの子育てにも、繋がっていきます。
ですから、まずは、あなたの人生を振り返ってみて下さい。
そうすると、自然と”どのようなお産がしたいか”が見えてきます。
バースプランを書く際に、自分の感覚を信じてみて
妊娠してから、こんな変化はありませんか?
- 例えば、長時間のPC作業など、これまでは平気だったことができなくなった
- これまではできていたこと、例えば重たいものを持つことなどを、突然やりたくなくなった
- やたらぼーっとする
- これまで心地よく感じていたにおいがダメになった
- これまで食べられていたものを、受け付けなくなった
・・・など
これらの変化も、これから子を産み、育てていくのに全て必要なことです。
そう感じるのも、これまでのあなたの経験が影響しています。
妊娠中は特に、勘が冴えています。
(出産中、産後も)
そして、この感覚がお産のときや子育ての時にとっても大事です。
妊娠、出産、子育てに関するたくさんの心配や不安。その不安に飲まれるな!
自分の感覚、直感をどうぞ信じてみて下さい。
- なんか好き
- 何となく嫌
- やっぱりこうしたい
など
バースプランが、準備したものと変わったっていいのです。
感覚を大事にしてください。
バースプランについて、家族に望むことも話してみよう
あなた自身のことが整理できたら、ぜひ、旦那さんにも真剣に考えてもらって下さい。
帰りが遅くて、そんな時間ない?
時間は作るものですよ。
子どもが産まれたら、その時その時の状況で今までの習慣を変える必要も出てきます。
今からその練習をしておくのです。
ここで、あなたがどんな人生を送りたいか、というのが整理されていると、旦那さんとふたりで話もしやすくなります。
人生についての、お互いの相互理解も深まります。
バースプランは、医療者との相互理解の意味合いが大きいですが、その前に家族間での相互理解有りき、ですよね。
産後すぐの体験談はこの記事も参考になります。
母乳不足?産後2週間の実体験。旦那さんのこんな姿勢に助けられました。
産後しばらくはあなた自身の身体を休め、赤ちゃんのお世話に集中する時期が続きます。
産後1ヶ月の生活はとっても大事。無理は禁物。完璧を目指さず、使える資源を探しておこう。
ゆっくりふたりで話し合う時間は取れないかもしれません。
ゆっくり考える、精神的な余裕はないかもしれません。
ぜひ、今から始めてみて下さい。
産後の方のご意見はこの記事も参考になります。
産後の安静はいつまで?いつから身体を動かしていいの?その時期は
バースプランをきっかけに、お腹の赤ちゃんにも聞いてみよう
自分の人生を振り返り、これからどうしたいかがはっきりしてきたでしょうか。
周りがどうか、というよりも、まずは自分のことを大切にして下さい。
そして、バースプランについて旦那さんと話し合ったら、赤ちゃんにも聞いてみて下さい。
お腹を蹴って、応えてくれるかもしれません。
胎児期からの話しかけは、産まれてからの赤ちゃんとの意思疎通にも大きく拘ってきます。
バースプランの書き方
自由記載のものから、選択式のようなものもあります。
たとえ選択式でも、上で整理したように、それを選んだ理由があなたの中にあると、希望の出産に近付きやすくなります。
医療者やご家族とよく話してください。
バースプランの書き方例
ここからは、具体的にどんなことを書いていくかを記述します。
どんなお産にしたいか。その例は?
- 自然に産みたい
- 無痛分娩で産みたい
- 和痛分娩で産みたい
- 計画出産をしたい
- ソフロロジーで産みたい
- ラマーズ法を取り入れたい
- アクティブバースがいい
- 水中出産をしたい
など
出産場所は?
- 畳で産みたい
- 分娩台の上で産みたい
- 水中出産がいい
- LDRがいい
- 自宅がいい
- 助産院がいい
- 大学病院がいい
- クリニックがいい
など
陣痛中はどんな過ごし方をしたい?
- ひとりで静かに過ごしたい
- 暗い部屋で静かに音楽を聴いて過ごしたい
- アロマを使いたい
- できるだけ、家でゆっくり過ごしてから入院したい
- ひとりにしないで欲しい
- 足湯や入浴が可能なら、必要な時に行いたい
- 家族だけで過ごしたい
- 自由に動きたい
- お産の様子をビデオにおさめたい
- 好きな時に、好きなものを食べたい
など
お産の間は誰にいて欲しいか。家族に望むこと
- 旦那さんの立ち会いを希望する
- 実母にはいてもらいたいが、義母や嫌だ
- 旦那さん以外には入ってほしくない
- 父親には入ってほしくない
- 家族みんなで赤ちゃんを迎えたい
- 子どももタイミングが合えば一緒にいて欲しい
- 親しい友人にも立ち会って欲しい
- できれば女医がいい
- ひとりにして欲しい
など
陣痛中はどんな格好で産みたい?
- 自由な格好
- 側臥位で
- 座って
- 四つ這いで
- 立って
- 仰向けで
- 分娩台の上で
など
医療処置について
- 浣腸はしたくない
- 導尿はしたくない
- 剃毛はしたくない
- 点滴はしたくない
- 分娩監視装置は最低限にして欲しい
- 内診はできるだけ少なくして欲しい
- できれば医療介入のないお産がいい
- 会陰切開はしたくない
- 医療処置がある場合は必ず説明して欲しい
など
医師に望むこと・助産師に望むこと
- 必ず説明して欲しい
- 呼吸法を誘導して欲しい
- お産の状況を教えて欲しい
- 静かにいて欲しい
- 立ち会いの旦那さんにもアドバイスや説明をして欲しい
- 赤ちゃんが出てくるときの頭を触らせて欲しい・見せて欲しい
- バースレビュー(お産の振り返りをしたい)
など
バースレビューを希望しよう。バースプランに書き加えておこう。
赤ちゃんが生まれたらどうしたいか
- カンガルーケアをしたい
- 旦那さんにお臍を切って欲しい
- 生まれてすぐにおっぱいを含ませたい
- 生まれる時には、メガネをかけたい
- 生まれる時には、旦那さんには頭の方にいて欲しい
- 胎盤を見たい
- 胎盤を触ってみたい
- 臍帯血を保存しておきたい
- ビデオや写真をすぐに取りたい
- しばらく家族で過ごす時間が欲しい
など
産後の入院中の生活・母乳育児について
- 24時間母児同床を希望する
- 完全母乳を希望する
- 時間を決めずに、赤ちゃんが欲しがるタイミングで授乳したい
- 夜は赤ちゃんを預かって欲しい
- 母乳育児がうまくいくように、早い段階で授乳指導を受けたい
- 面会はできるだけお断りして、ゆっくり休みたい
- 個室を希望する
- 早めの退院を希望する
- 家族も一緒に泊まりたい
- 退院後に困らないように授乳指導や退院後の生活を教えて欲しい
など
帝王切開の場合も
- 手術室で音楽をかけたい
- 入室直前まで家族と一緒にいたい
- 生まれたらすぐに肌と肌を触れ合わせたい
- 可能であれば、おっぱいを含ませたい
- 手を握っていて欲しい
- 説明して欲しい
- 事前に、担当者にあいさつして欲しい
- スケジュールを教えて欲しい
- 可能であれば、旦那さんも立ち会って欲しい
- 赤ちゃんが生まれたら、眠らせて欲しい
- 術後、できるだけ早くに授乳したい
- 生まれてすぐのところを写真に撮りたい
など
施設によって、どこまでできるかは異なります。
希望を伝えて、医療者と話し合ってみてください。
バースプランを書く時期
施設によって、バースプランを書く時期や、話をする時期は異なります。
妊娠初期には、まだつわりが大変で出産のイメージが湧かないこともあるでしょう。
お腹が目立つようになってきた頃、妊娠後期に入って、出産へのイメージが膨らんでくることが多いです。
その時期に、パースプランについて話ができると良いでしょう。
妊娠中、状況は常に流動的で、希望は変化することがあります。
気付いた時に書き留めておくと良いですね。
バースプランの書き方まとめ
バースプランとは
どんな出産を希望するか、出産後から退院までをどんな風に過ごしたいかを具体的に書いたもののことです。
バースプランを書く前の準備
まず、バースプランを書き始める前に、下記の6項目を整理しておくと良いでしょう。
- 自分の人生を振り返ろう
- これからの人生について考えよう
- 家族との関係を整理してみよう
- 感覚を大切にしよう
- 旦那さんにも聞いてみよう
- 赤ちゃんにも聞いてみよう
バースプランの書き方
- 自由記載
- 選択式
バースプランを書いたり話したりする時期
妊娠後期に入って、お産のイメージが膨らんできてからでも間に合います。
ですが、気付いた時に書き留めておくと良いでしょう。
バースプランの書き方例
- どんな出産をしたいか
- 出産場所
- 陣痛中の過ごし方
- お産の時に誰にいて欲しいか
- どんな格好で産みたいか
- 医療処置について
- 医療者に望むこと
- 赤ちゃんが生まれてから
- 産後の入院中の過ごし方
- 帝王切開の場合も
ここに書いたのは、あくまでも例です。
お産は、ひとつとして同じものはないです。
誰かと比べる必要もないですし、あなたらしくて、あなたが満足できればそれで良いのです。
施設や、お産の状況によっては、バースプランに沿うお産ができない場合もあります。
または、途中で希望が変わることもあります。
バースプランを叶えることだけが全てではありません。
あなたも無事に、赤ちゃんも元気に、満足のいくお産ができると良いですね。
また、満足のいくお産のために、あなたの身体と心を整えておくことも必要です。
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