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子育てを放り投げていた

  
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子育てを放り投げていた

かっこいい人だな。でも、ちょっと怖い。
わたしの第一印象はこうだった。
だけど、憧れ。そんな思いを抱く人。

 

今日、その人にとてもお世話になった。

いろんな話をしてくれた。
わたしの母親くらいの年齢の憧れのその人。

 

きっと、いろんな苦しいことや辛いことがあった人生をどこかやさしい声色でわたしに語ってくれた。

 

大事な話をしている時に限ってわたしは憧れのその人の目を見ることができなかった。

 

目を見てしまったら

 

泣いてしまう。

 

なんだか、そんな気がしたから。

 

憧れのその人は、自分は仕事ばっかりだったから
子育ては”放り投げていた”
そう言った。

 

だけど、憧れのその人には支えてくれる人がたくさんいた。

 

”放り投げていた”と言った子育て。
ポツポツと子育ての思い出を語ってくれた。

 

「そこにね、ホットプレートがあるでしょ。
子どもらが小さいころそれでホットケーキなんか作ってね。
ジャーーーって。」

 

 

「喜んだでしょうね。ふふ。
1枚づつ焼いてたんですか?」

 

 

 

「ううん。
ジャーーーーーって。
あははっ。」

 

 

ジェスチャーで、ボールからずーっとホットケーキの種を流している様を見せた。

きっと子どもの人数分、まとめて大きな大きなホットケーキを作ってたんだ。

ぐりとぐらのホットケーキみたいに。


それを見たわたしは、このテーブルで笑う家族の姿がまぶたの裏に浮かんだ。
それは、かえがえのない温かく宝のような家族の時間。

 

厳しくて、少し神経質そうな憧れのその人がダイナミックにホットケーキを

ジャーーーーーっとするなんて
そうは見えない。

 

「わたしは恵まれてたんよね。豊かだった。
子育ては、苦しいもんじゃないのにね。
楽しいもんなんよ。」

 

・・・

 

「馬場さん、お母さんたちの
支えになってあげてね。」

 

 

あぁ、見透かされている。
やっぱり憧れの人。

 

 

  • 子どもが小さくて働きに出ないといけないことへの葛藤

 

  • 本当は子どもといたいのに仕事を選択した葛藤。

 

  • 休日に全力で子どもと過ごすと決めたのにいっしょにいる時間が長くなるとついイライラしてしまうことへの矛盾。

 

  • ひとりの時間が欲しくて家族に子どもを預けたのにどこかで感じる罪悪感と虚無感

 

子育てって、生きていくって

たくさんの矛盾や葛藤、苦しさや痛みがある。

 

 

だけど、わたしの倍を生きている憧れのその人の少し憂いを含んだやさしい声色を聞いたら、苦しみや痛みさえもかけがえのないものだと確信した。

 

 

 

「馬場さん、わたしはここからの景色がいちばん好きなんよ。」

 

 

 

あぁ、わたしも初めてここにおじゃました時に同じことを感じていました。
(ここの景色、好きだな)

「ヤッホーーーーっっっっ!!!」

その人にやまびこに、自分のことばを飲み込んだ。
憧れのその人に少しだけ近づけた気がした。

 

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