妊婦の「冷え」が妊娠出産、産後に与える影響。あなたは大丈夫?
どうも。「産前産後の身体パートナ」の馬場佐希子です。
冷えに関して「冷え」て良いこと1っ個もないっ!で書きましたが、今日は冷えと妊娠、出産、産後のお話です。
今日はちょっとあなたを不安にするような内容もあります。
不安を煽るような情報はたくさんあるので、このBlogでは、できれば勇気付けられたり、ためになったりすることを、書きたいのですが、知っておいて欲しい気持ちもありますので、私の言葉で書きます。
不安になりそうな人は、読まないで下さいね。
そして、長いです。
妊婦のあなた、冷えを改善したいなら、温めることを意識しよう
「冷えてるね。」
「冷やさないようにね。」
と言われたことのある、あなた。
では、なぜ冷えるのでしょうね。
なぜ冷えてはいけないのでしょうね。
冷えるとどんなことが起こるのでしょうね。
なぜ冷えるのかという原因と、一般的な冷えの影響は、「冷え」て良いこと1っ個もないっ!をご参照ください。
まずは冷えを自覚することから
冷えている人は、冷えを自覚していないことが多いです。
だから、妊婦健診で「冷えてるね〜」と言われても、実感としてよく分かりませんよね。
まずは、冷えを自覚することからです。
ですが、「冷え」ていることばかりに意識すると、冷えるようになってしまいます。
思考は現実化しますからね。
心に描いたように、現実が起こります。
だから、「冷え」ていることに気付いたり、「冷え」を改善するように行動したりするのは良いのですが、「冷え」に意識を向けて取り沙汰すよりも、温めるように意識を向けましょう!
妊婦のあなたが心地よく感じることをしよう
妊娠してから、食べ物の嗜好が変わったり、頭がぼーっとしたり、やたらと眠かったり、身体や感覚の変化がありますよね。
それは、全部あなたにとって、赤ちゃんが無事にお腹の中で成長するために必要なことなのです。
だから、その感覚に従って行動してみて下さい。
そして、その結果、快、不快、はたまた何も感じないのかを体感して下さい。
心地よく感じることは、身体を柔らかく、温かくします。
操体法に書きましたが、気持ち良いことは間違いませんし、それだけで整体になります。
冷えると身体の機能が低下する
体温が1度違うと、卵巣の機能も、子宮の機能も低下します。
赤ちゃんを育てている、大切な子宮だけじゃなく、すべての機能が落ちると考えられます。
呼吸器の機能低下
↓
喘息などの持病出やすい
呼吸による、インアウトバランス悪い
酸素不足になる
消化器の機能低下
↓
消化できない
↓
食べると気持ち悪くなる
食べられない
吐く
胃部不快感
腸の機能低下
↓
便秘または下痢
↓
お腹冷えると、余計に身体は冷える
腸と子宮は近くにあるから、子宮も冷える
↓
冷えると身体は緊張する
(快適な妊娠、出産の方向と逆行)
腎臓の機能低下
↓
疲れる
怠い
浮腫む
妊娠中は、血液量も増えて身体の水分量が増えますから、ただでさえ腎臓に負担のかかりやすい状態です。
腎臓は、冷えに弱い臓器でもあります。
身体が冷えて、足が冷えて、足からの冷えた血液が上がってきたところに腎臓があります。
お疲れの腎臓に、冷え冷えの血液がくると良いことないです。
妊婦さんの身体は赤ちゃんを守るためにすごい働きをする
冷えによって身体の機能が低下すると、大事な赤ちゃんを守るために、身体は恒常性を発揮します。
赤ちゃんを育てることに、十分な力が注がれる必要があるわけです。
だから、赤ちゃんを育てることに力を注いだら、余力がない場合は、動けなくなるのも当然と言えます。
理想的な体温
赤ちゃんが育つのに、37度は必要です。
体温計で36.5度なら、深部温はそれよりも高いので、まずは安心できます。
35度台のあなた、どうしよう、と思いましたよね。
動いて、温めて、改善しましょう。
「平熱が35度台?!そんな低いわけ、ない、ないっ!」と笑ったあなた。
あなたの平熱は何度ですか?
35度台の女子が増えています。
自分の平熱を知って、対処して下さい。
身体の恒常性のすばらしさ
身体の働きがすばらしいのは、自分で温めるための対策をしなくても、勝手に大切な赤ちゃんを守り育てるために、温める方向に進んでくれるところです。
具体的には、こんなことです。
妊娠してから、やたらと暑い
例えば、
「妊婦だから、暑い」
「妊娠してから汗をよくかくようになった」
とかがそうです。
代謝を上げて、身体全体を温める方向に働いているのです。
ここで注意して欲しいのが、このタイプの方は、暑いからといって、冷えるような過ごし方をしてしまうことです。
•冷たいものを好んで飲んだり食べたりする
•涼しいところを求めたりする
・・・など
せっかく身体が温めようとしているのに、逆行してしまいます。
気持ちいいことをしよう!
と、書きましたが、身体が整っていないと、感覚が澄まされていないと、行動を誤ることがあります。
心を澄ませて、感じてみて下さい。
妊娠してからお腹はあったか、でも身体は寒い
「お腹に湯たんぽ抱えてるみたい♡」
というあなた。
それも、赤ちゃんを、守るために必要な身体の働きです。
お腹ぽかぽかで気持ちいいですよね。
エネルギーがお腹に集中すると、身体全体は冷えを感じて、やたらと「寒い」と感じることもあります。
自覚したら、温めましょう。
緊張すると冷える
緊張して頭に血が上り、手足が冷え冷えという経験は、誰しもありますよね。
これは、妊娠、出産の方向とは、真逆の方向です。
きゅっ!と締まって、戦闘モードの交感神経優位な状態とは反対の、ふんわり、ゆるゆる、ぽかぽか、まんまるな副交感神経優位な状態が、妊娠、出産、産後がうまくいく方向です。
こちらの記事に、お産の時にはどんな状態が良いのかを書いています。
ただ、交感神経優位な状態で頑張っている時は、冷えてようが何だろうが、その状態に気付かないという場合が多いのです。
だから、冷えを指摘されたら、まずはあなた自身で、自分の身体に目を向け、気付くことから始めて下さい。
妊婦の冷えが妊娠中に与える影響
赤ちゃんが育たない、育ちが悪い
↓
赤ちゃん寒い、血流悪い→栄養行かない→育ちが悪い、育たない→胎児発育不全、流産、早産
↓
居心地悪い
↓
安心感とかどうなの?!
子育ての急処は胎児期だと言われるくらいです。
そんな大事な時に、赤ちゃんを育てている子宮が冷え冷えだと、どうでしょうね。
血流が悪く、栄養不足の状態は成長を妨げます。
居心地も悪いし、安心できそうにないですよね。
お腹の中の赤ちゃんも、立派な人です。
身体の機能や形態だけでなく、お腹の中で、感覚なんかも育っていくと考えられますよね。
逆子になりやすい
逆子の原因のひとつに、冷えがあります。
赤ちゃんはお腹の中で、頭が下でいるのが、正常な状態です。
頭は、脳があるところ、色々な神経が伸びていくところ、身体を機能させるために大事なところですよね。
それが冷えていると、脳の成長に不都合があるようです。
お母さんの足からの冷たい血液が、お腹に向けて戻ってきます。
そのため、下腹は特に冷えやすいです。
だから、冷たい下腹よりも温かい心臓に近い方に、くるんと、ひっくり返るのです。
赤ちゃんの不思議なんですが、何でも分かってるんですね。
お腹が張りやすい
冷えてるお腹と暖かいお腹。
想像して下さい。
できました?
寒いと、きゅっと身体が縮こまって、かたくなりますよね。
冷えていると、きゅっ!と硬くなる。
お腹が張りやすくなります。
この手のように、カチカチで伸びる余裕もありません。
ふわふわ温かくて、リラックスしている、心地よい状態の時は、ふわ〜と緩んでゆとりも多いし、温かいですよね。
お腹もそれと同じです。
温かいお腹はふわふわ快適です。
陣痛は悪者?陣痛が主役?あなたが主役の出産をしよう。で、こちらの写真を使って、緊張しているときの状態と、リラックスしているときの状態をイメージしましたが、冷えているお腹と温かいお腹もそっくり同じです。
快適さ
1.窮屈で寒い場所を、あなたにとってどう感じますか?
2.温かくて柔らかくてのんびりできる場所を、あなたはどう感じますか?
お腹の中の赤ちゃんも同じです。
断然、2.の状態の方が心地いいですね。
2.の方が赤ちゃんものびのび動けますね。
感染症にかかりやすい
インフルエンザを想像すると、分かりやすいです。
冷えは免疫機能を低下させますから、感染症にかかりやすくなります。
妊娠中の問題は、膣内細菌のバランスが崩れることで、子宮内感染によって、下記のようなことが起こることです。
•破水してしまう
•流産早産に繋がってしまう
普段は恒常性が保たれている膣内細菌のバランスが崩れるためにおこります。
下着はこまめに取り替えたり、綿のパンツを履くことで、緩和できます。
妊婦の冷えが出産に与える影響
陣痛微弱、分娩時間が長くかかりやすい
冷え
↓
骨盤、股関節硬い、動きが悪い
↓
出産のために骨盤開きたいけど開かない
一気に骨盤が開くと母体の負担になる
↓
ゆっくり開こうとするため、弱い陣痛で長くかかる=微弱陣痛、分娩遷延になりやすい
弱い陣痛と言っても、痛いは痛いのです。
緊張して身体が硬い状態は、痛みも強く感じます。
先の見えない不安や、長くかかることで消耗して、結果、促進剤を使いました、ということも多いです。
でも、身体は必要があってそうしているのですよね。
ここでは、冷えに関して書いていますが、微弱陣痛や、分娩遷延の原因は、冷えだけではないし、赤ちゃん側の要因のために起こっていることもあります。
それを、促進剤で無理に進めると、母体にとってはきついし、赤ちゃんにとってもきつくなることだってあります。
そうなる前に、できることがあります。
温めて、ゆるゆるリラックスして、歩いたり、雑巾掛けしたり、スクワットしたり、ヨガしたり、何でもいいですが、身体も使って骨盤の動きを良くして、股関節も柔軟にしておきましょう。
あなたができることは、たくさんありますよ。
この記事を参考に、あなたがどんな状態だとリラックスできるのか、どんな出産をしたいのか、を考えてみて下さい。
痛みの閾値が低くなる
緊張して硬くなると、痛みに対して弱くなります。
ちょっとの痛みでも痛く感じます。
その結果、痛みに対する恐怖が増大したり、不安になったりします。
その心理的な変動が、身体をまた硬くさせるという悪循環に陥ってしまします。
呼吸が浅くなる
冷えは身体を緊張させ、心理的にも硬くさせます。
そんな状態では、呼吸は浅くなりがちです。
呼吸が浅いということは、赤ちゃんにうまく酸素供給ができません。
陣痛中も十分な酸素が供給されることで、赤ちゃんは長い陣痛を経て無事に出産してきます。
出産は、あなたと赤ちゃんの共同作業です。
呼吸が浅くなり、酸素不足になると、赤ちゃんは苦しくなってしまいます。
呼吸についてはこちらの記事を参考にしてください。
陣痛は悪者?陣痛が主役?あなたが主役の出産をしよう。に、お産に対して前向きになれることを書いています。
心の向きが変わって、不安や心配、恐怖が解消され、心の緊張がほぐれると、身体も柔らかく温かくなります。
参考にして下さい。
妊婦の冷えが産後に与える影響
母乳の出にかかわる
おっぱいは血液から作られる
冷えてると血流悪い
↓
おっぱい出ない
乳輪硬い
冷えは身体を硬くする
乳輪が硬くなる
↓
赤ちゃん吸いにくい
↓
吸えない
↓
飲めない
おっぱいあげるのが辛くなりがち
↓
おっぱい出なくなる
乳輪は、ふわふわで柔らかく、指でつまんでびよ〜んと第1関節辺りまで伸びると赤ちゃんが吸いやすいです。
乳腺の発達悪い
血流が悪いと、乳腺の発達が不十分
↓
おっぱい出にくい
乳腺細いと詰まりやすい
↓
詰まると乳腺炎になりやすい
不調になりやすい
•体力がない
•すぐに疲れる
•身体が辛いので、育児に前向きになれない
•自分の身体のことに精一杯で、赤ちゃんをかわいいと思えない
免疫低下
•産後の感染症の代表、乳腺炎になりやすい
まとめ
[su_box title=”冷えが身体に与える影響” box_color=”#12150c” title_color=”#f9f4f4″]•呼吸器の機能低下•消化器の機能低下
•腸の機能低下
•腎臓の機能低下[/su_box] [su_box title=”妊婦さんの冷えが妊娠中に与える影響” box_color=”#12150c” title_color=”#f9f4f4″]•赤ちゃんが育たない・育ちが悪い
•逆子になりやすい
•お腹が張りやすい
•快適さ
•感染症にかかりやすい[/su_box] [su_box title=”妊婦さんの冷えが出産に与える影響” box_color=”#12150c” title_color=”#f9f4f4″]•陣痛微弱、分娩時間が長くかかりやすい
•痛みの閾値が低くなる
•呼吸が浅くなる[/su_box] [su_box title=”妊婦さんの冷えが産後に与える影響” box_color=”#12150c” title_color=”#f9f4f4″]•母乳の出にかかわる
•乳輪硬い、乳腺の発達悪い
•不調になりやすい
•免疫低下[/su_box]
今日は、不安や心配を増幅させるような内容でブルーになってしまいましたか。
冷えをテーマに書いたのですが、妊娠出産、産後のこと、身体のことは、原因が分からないこともたくさんあります。
冷えだけが、上に書いた原因になっているわけでもありません。
ですが、「冷え」を解消し、身体の持っている力を伸ばせるような、あなたにできることがたくさんあります。
これを読んだあなたは、もうこれからどうすれば良いかが分かるので、落ち込む必要はありません。
自分を責める必要もありません。
ここから始めれば良いのです。
「もっとはやく知りたかった!!」と思う必要はないのです。
これまでの経験があったからこそ、ここに辿り着けたのです。
うまく行くことを心に描いて空想します。
とにかく、気持ちいいと、感じることをたくさんして下さい!
気持ちいいと感じるのは、身体からのメッセージです。
操体法の橋本先生も書かれていますが、気持ち良いことをしていると、身体は自然に整うのです。
ふわふわぽかぽか、あったかくなります。
身体の力ってすごいんですよ!
頭で考えるよりも、どんどん体感して下さい。
良いも悪いも、何も感じないも、どんどん体感して下さいね。
あなたが快適に感じることをたくさんして下さい。
気持ちの良いことをどんどんして下さい。
体感することが、お産の練習になります。
バースプランって何書けばいいの?!と戸惑っているあなたに。
バースプランに書き加えて欲しい、あるひとつのこと。
を参考に、あなたがどんな出産がしたいのかイメージして下さい。
陣痛は悪者?陣痛が主役?あなたが主役の出産をしよう。
で、出産の心の準備ができてきます。
「冷え」て良いこと1っ個もないっ!を参考に、今から冷えの改善のためにできることを始めて下さい。
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