たったひとりの人を満足させられねーのに、たくさんの人を満足させられるわけねーだろっ。
どうも。「産前産後の身体パートナー」馬場佐希子です。
タイトルで思わずクリックしたあなた。
なんのこっちゃと思いましたね。
でも、「良いこと言うてるな」っても思いましたよね。
そう思ったあなたは、どうぞ続きを読んでください。
これは、私が主人に言われたことです。
おかえり〜
佐希子
と言ったら、「ただいま」よりも先に、この言葉で切り返してきました。
何事?!
「おかえり」言うたら、「ただいま」ちゃうの?!
八つ当たりか?!外で嫌なことでもあったのか?!
佐希子
「ただいま」の代わりに、この言葉は、衝撃!でした。
子どもには、挨拶ができる子になって欲しいと思っています。
「おかえり」言うたら、まずは「ただいま」です。
さて、今日は、主人のひと言から考えた、私の仕事に対する想いです。
「たったひとりの人も満足させられねーのに、たくさんの人を満足させられるわけねーだろっ。」
挨拶より先に、なぜにこれっ?!
よほど氣に入らないことでもあったのでしょう。
(妻が子どもとヨガに夢中で、隙あらば必死に苦手なPCと格闘しているのが氣に入らないのでしょう。)
主人は、口が悪いことで有名です。
言い方も、もうちょっと他にあるでしょう、と思います。
しかし、この勢いじゃないと伝わらないこともありますね。
狙ってか、狙わずしてか、このひと言に、私は衝撃を受けたのですから、彼の策略は成功です。
彼のひと言、とっても大事なことを言っているな、と思いませんか?
「たったひとりの人を満足させられねーのに、たくさんの人を満足させられるわけねーだろっ。」
日常でもこういうこと、ありますよね。
例えば、挨拶です。
お家で
「おはようございます」
「おはよ〜」
と挨拶できないのに、外で挨拶できますか?
できないですよね。
お家で、
「いただきます」
「ごちそうさま」
が言えないのに、外で言えるでしょうか。
言えないですよね。
まずは、身近なところからやっていかないと、大きなところで急にやれないです。
それと同じですよね。
まず、身近な「たったひとりの人を満足」させてからでないと、不特定多数の人は、満足させられない、というのは、納得です。
古い考えかもしれませんが、私は、こんなことを大事にしています。
「たったひとりの人を満足させる」というのに、似ているのですが、私は、まずは身の回りことを大事にしたいと思っています。
家庭を大事にしたいなって思っています。
古い考え方かもしれませんが、家のことが回らなくなると、仕事や、学校生活に支障が出るという経験はないですか?
家の中がぐっちゃぐちゃだと、
- 忘れ物が増えたり
- 身だしなみができていなかったり
- 遅刻したり
- 約束を忘れたり
- 仕事の質も落ちたり
これを見て、あなたはドキッとしませんでしたか?
私も経験があります。
だから、家のことをまず一番に考えて、大切に暮らしたいなって思っています。
そして、身近なところがうまく回り出したら、それが波及して広い範囲で大きくうまく回っていくんじゃないかと思っています。
子育ても、同じじゃないかなって思っています。
家のことぐちゃぐちゃで、子どものことも全然面倒見てなくて、自分のことは棚に上げて、
お産が楽になって、子育てが楽しく幸せになれる人を増やしたいです。
そうして、世の中を良くしたいと思っています!
佐希子
って言われても、信頼できないですよね?
こんな思いで活動しています。
家庭のことを一番にしながらも、仕事をしていきたいのは、こんな理由があるからです。
それは、助産師として現場を離れてからも、こんな産後の方たちに出会ってきたからです。
「どうして、説明なくこんな出産方法になっちゃったんだろう。」
「説明なく、医療行為が始まって、あれよあれよと考える間もなく赤ちゃんが生まれて、自分で産んだという感覚がない。
なんだか、赤ちゃんと自分の一体感がなくて、産んだ実感がなくて、子育てしている実感もない。
自分が自分じゃないみたい。」
「難産で、おしもの傷や違和感が続いて、育児に集中できない。赤ちゃんのことかわいいなって子育てしたいのに、身体が辛くて、そうなれない。」
こんな、大変な思いをしている方たちがいるんです。
そんな思いをして、立派に子育てしていることはすばらしいですよね。
できていることに目を向けていけたらいいなって思います。
だけど、
できれば妊娠中や妊娠前から準備しておいたら、結果は変わったかもしれない、と思わずにはいられないのです。
妊娠中からできることを広めていきたい、お手伝いしたいと考えて、今の活動をしています。
それに、例えば同じ現象が起こったとしても、捉え方が違えば、それは全く違った体験になりますよね。
マタニティヨガに通ってくださった方のご感想の中に、こんなものがありました。
2日間陣痛で苦しんで、結果緊急帝王切開になりました。
ですが、陣痛の間も、マタニティヨガでやっていた呼吸を意識すると、痛みが和らいだように思います。
そして、難産とも言えるお産で、結果的に帝王切開になったのに、驚異の回復力で、看護師さんたちに驚かれています。
これは、マタニティヨガで身体を整えていたおかげだと思います。
Yさん
- 2日間陣痛を経験した
- 緊急帝王切開だった
これらのことを聞くと、大変なお産だったんだな、と想像できますよね。
それを
- 2日間陣痛で苦しんだ挙句、緊急亭王切開で散々だった。
そう思うのか、
- 2日間陣痛に耐えた自分を褒めたい。陣痛も味わえて、両方経験できてよかった。大変なお産だったけど、これだけお産で頑張れたんだから、これから先、何があっても大丈夫!
こう思うのか。
同じ現象でも、捉え方が違えば、その結果は全く別物になりますよね。
大変なお産ながら、Yさんがこのように肯定的に捉えられたのは、自分の頑張りを認められたことや、赤ちゃんが元氣で生まれてきてくれたこと、ご家族のサポートや、産院での医療者のサポートなど、いろんな要因があったと思います。
- 大変な結果になっても、それでも自分なりに頑張って出産できたと思える
- こんなに回復も早い
妊娠中から準備しておいたことが、Yさんの自信になっていますよね。
そしてその自分自身に対する自信や信頼が、その後の経過に、とても良い影響を与えています。
こんな風に、妊娠中から準備しておくことで、たとえ結果がどうであれ、自分なりに精一杯やったと思えるようなお産ができたら、その後の育児が変わってきますよ。
赤ちゃんかわいいなって、子育てできるようになりますよ。
子どものことをかわいいと思えなくて、自己嫌悪に陥ることが少なくなるはずです。
ちょっとのことで、こんなに変わるものなんです。
お産のことが肯定的に捉えられて、育児がスムーズにできたら、家庭のことも上手くま割やすくなりますよね。
その周辺のことだって、上手く回りやすくなります。
だから、私は、地域にこんな助産師がいるよ、って知って欲しくて活動しています。
そして、まずは「たったひとりの人に満足してもらえる」ように、寄り添いたいなって思っています。
口の悪い主人の衝撃のひと言から、私の考えたことでした。
おしまい。