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母乳不足?本当に母乳が足りない?母乳不足かどうかを判断する5つの判断材料。

    
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母乳不足?本当に母乳が足りない?母乳不足かどうかを判断する5つの判断材料...

どうも。「産前産後の身体パートナ」の馬場佐希子です。

今日は母乳のことを書きます。

本当は母乳が足りているのに、母乳が足りていないと感じて不安だったり、母乳が足りないのかなとミルクを足していたりするあなたの役に立てるとうれしいです。

「母乳が足りない?生後2週間で不安を感じています。」にお答えします。

母乳不足?産後2週間の実体験。

母乳育児のために、あなた自身ができること

今回、赤ちゃんのことに関しては、新生児(生後1か月まで)〜生後3か月頃をメインに書きますね。

なぜなら、母乳不足を感じて不安になるのは、出産してから間もない時期が多いためです。

月齢が進み、赤ちゃんの成長とともに、うんちやおしっこの状況や、生活リズム、おっぱいの飲み方も変わってきますので、このブログを参考にする際はご注意ください。

母乳が足りているサイン

  • 24時間に赤ちゃんが少なくとも8回はおっぱいを飲んでいる
  • 赤ちゃんがおっぱいを飲んでいる時、くっくっという音や、ごくごく飲む音が聞こえる場合もある
  • 赤ちゃんが機嫌よく、お肌ぴかぴか、うんちもおしっこもよく出て元気
  • 授乳と授乳の間は満足している様子
    *母乳量の不足と関係なく機嫌の悪いこともあるので、すべてを母乳が足りてないと思う必要はない
  • 6〜8回/日の色の薄いおしっこをする
  • 3〜8回/日のうんちをする
  • 平均18〜30g/日の割合で体重増加がある
  • 体重減少が生後3日までで、その後は体重増加に転じる
  • 生後10日目までに出生体重に戻る
  • 生後5日までに20〜35g/日体重が増えるようになる
[su_box title=”赤ちゃんの標準的な哺乳パターン(新生児〜生後6か月)” style=”soft” box_color=”#f9cf4b” title_color=”#0f0808″]
  • 新生児(生後1か月)は平均して、左右20〜40分母乳を飲む
  • 生後6か月までは母乳を少なくとも8〜12回/日飲む
  • 授乳が集中する時間帯がある→特に夕方から夜にかけて
  • 生後6週間以降には授乳時間は15〜20分/回になる
  • 急成長が訪れる!ことがある→生後2〜3週頃、生後6週頃、生後3か月頃
[/su_box]

母乳足りない?本当は母乳が足りてるサインが出てるかも

母乳が足りているかどうかを項目毎に見ていきます。

こんな場合は、母乳不足の可能性があるという点も挙げています。

母乳不足の判断材料ー1.授乳回数と授乳間隔

  • 24時間に赤ちゃんが少なくとも8回はおっぱいを飲んでいる

生後6週頃までは標準的には8〜12回/日飲みます。

これだと、3時間〜1.5時間毎に授乳していることになります。

授乳回数は、これ以上のこともあります。

これは、乳汁産生(おっぱいを作る)面からも、必要な授乳回数です。

母乳育児が軌道に乗ってきて、生後2ヶ月頃には、夜間帯は授乳間隔が開いてくることもありますが、5時間は超えない方が望ましいです。

授乳回数が6回/日、4時間間隔では、ほとんどの赤ちゃんの体重が適切に増えないとされています。

授乳

母乳不足の判断材料ー2.授乳の様子

  • 赤ちゃんがおっぱいを飲んでいる時、くっくっという音や、ごくごく飲む音が聞こえる場合もある

母乳はリズムがあります。

たくさん出ている時と、そうでない時があるんです。

赤ちゃんが吸って、はむはむする刺激で出てくるようになるので、シャーシャー母乳が出るまでには少し時間がかかります。

赤ちゃんが休憩しながら飲むこともあったり、口を速く動かしたり、ゆっくりになったりするのはそのためです。

リズム良く飲んで、「くっくっ」とか「ごくごく」と飲み込む音が聞こえます。

また、両方のおっぱいから授乳できる方が、たくさん母乳を飲みとれます。

そして、おっぱいの出始めとで終わりでは成分が変わります。

特に、後乳と言って、終わりの方に出てくるおっぱいは脂肪分も多く栄養もたくさんで、赤ちゃんの発達にも必要なものです。

しっかり、後乳まで飲み切れるように、はじめに与えた側のおっぱいは時間をかけて授乳して、反対側に移ります。

10分程度リズミカルに赤ちゃんが吸っているなら、母乳は出ていると言えます。

次の授乳の時は、反対側のおっぱいから授乳するようにすると良いです。

母乳不足の判断材料ー3.赤ちゃんの活気など全身状態

  • 赤ちゃんが機嫌よく、お肌ぴかぴか、うんちもおしっこもよく出て元気
  • 授乳と授乳の間は満足している様子

上の状態なら、元気で心配ありません。

この反対に

  • 活気がない
  • 目がくぼんでいる
  • おしっこやうんちの回数が少ない
  • うんちおしっこの性状がおかしい

というのは脱水の徴候ですから、下記の排泄の状況など全体を見てみて、必要ならミルクを足していきます。

赤ちゃんは水分量が多いので、脱水を起こしやすいです。

判断に迷う時は、迷わず専門家に相談してください。

また、この時期の赤ちゃんは快・不快が大きいです。

授乳後は落ち着いているか寝ているか、授乳と授乳の間は機嫌良くしているようだと心配ないでしょう。

赤ちゃん

授乳後に泣く場合もあります。

毎回授乳の度に泣いている場合は、母乳が足りない可能性があります。

そうでなければ、スキンシップや話しかけ、おむつが汚れていないかなどを確認してみます。

母乳不足の判断材料ー4.赤ちゃんの排泄

  • 6〜8回/日の色の薄いおしっこをする
  • 3〜8回/日のうんちをする

これが一番簡単に母乳不足か否かを判断できるサインですね。

おしっこについては、母乳育ちの赤ちゃんは授乳のたびにおしっこをします。

色は、薄くて見えないくらいです。

黄色いな、というのは母乳が足りていない可能性があります。

また、赤またはピンクっぽく、レンガの埃のようなポツポツが見える時も、母乳が十分に飲めていない可能性があります。

この赤またはピンクのポツポツは、尿の結晶です。

うんちについては、母乳だけで育っている赤ちゃんはこの頃はまだ授乳回数と同じくらいうんちが出ることもあります。

回数が少ない場合は十分に母乳が足りていない可能性もあります。

また、退院頃(生後5日頃)には、うんちは黄色っぽく変化しているものです。

黄色いうんちが目安の回数出ていれば、母乳を適切に飲めていると考えられます。

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母乳不足かどうかの判断材料ー5.体重増加

  • 平均18〜30g/日の割合で体重増加がある
  • 体重減少が生後3日までで、その後は体重増加に転じる
  • 生後10日目までに出生体重に戻る
  • 生後5日までに20〜35g/日体重が増えるようになる

出生直後から、生理的体重減少といって、赤ちゃんの体重は一旦減ります。

生後1〜2日目が体重減少が最も大きくピークとなります。

減った体重が、増えてくるのが、3日目以降です。

それから、生後10日目までには出生体重に戻ります。

退院後は、その後のフォロー受診が必要なければ、体重増加を確認する機会もないでしょうから、体重以外の上に書いてきた判断材料を目安として見ていけば良いでしょう。

心配な時は、体重チェックや母乳相談など、地域の助産院や、母乳外来を活用してください。

母乳は出ているのに、飲めてないのかも

ここまで書いてきましたが、母乳は出ているのに、赤ちゃんが飲み取れていない、という場合もあります。

特に、生まれてすぐの新生児は、哺乳力も弱く、形態的にも小さく、十分に飲みとれていない可能性もあります。

例えば、

  • 授乳間隔が長く開くと特に乳房が張っている
  • 最後に授乳した側のおっぱいがより張っている

と言う場合は、おっぱいが適切に生産されていると考えられます。

あなた自身で母乳が足りているかどうかを判断しかねる時は、専門家を活用してください。

母乳育児はあくまでも手段

まずは、あなたがどうしたいのか、それを大切にしていけたら良いですね。

「母乳で育てたい」というのは、あくまでも手段ですよね。

必死になると、それがつい目的になって辛くなったり苦しくなったりすることもあります。

玄米菜食?マクロビ?食に対する目的と手段を間違うな。

母乳が出ていないかも、と不安になって、母乳が出ない自分を責めることもあるかもしれません。

ですが、思い出してくださいね。

母乳育児を通して、あなたの大切なお子さんを健やかに育てたいわけですよね。

だからそのために母乳が出ていて欲しい、ということですよね?

抱っこ

こつこつ吸わせていると、母乳だけで育児できるかもしれません。

でも、そうならないかもしれません。

母乳だけで育てられなくとも、抱っこして、肌と肌を触れ合わせたり、目と目を合わせて哺乳瓶で授乳したり、母乳以降の食事で、よく噛めるように工夫したり、その時その時でできることがありますよ。

できないことより、できることに目を向けてみるのはいかがでしょうか。

あなたのお子さんを健やかに育てるためにできることをやっていけば良いのではないでしょうか。

母乳不足の判断材料ーまとめ

  • 1.授乳回数と授乳間隔:8〜12回/日
  • 2.授乳の様子:リズムよく、休んだり飲んだりしながら、10分程度は飲む
  • 3.赤ちゃんの活気など全身状態
  • 4.赤ちゃんの排泄:6〜8回/日の色の薄いおしっこ・3〜8回/日のうんち
  • 5.生理的体重減少と体重増加
参考文献:
水野克己,水野紀子(2011)『母乳育児支援講座』南山堂
国際連合児童基金,世界保健機関(2009)『UNICEF/WHO赤ちゃんとお母さんにやさしい母乳育児支援ガイド ベーシック・コース―「母乳育児成功のための10カ条」の実践』医学書院
堀内成子総編集(2015)『エビデンスをもとに答える妊産婦・授乳婦の疑問92』南江堂

私は、感覚を大事にすることをお伝えしていますが、頭で考えるよりも、赤ちゃんの様子を感じたり、あなたの身体のことを感じたり、感じることを大切にすることで、感覚的に育児ができるようになると良いですね。

私がマタニティヨガをおすすめする、たったひとつの理由。

あなたの感覚は大丈夫?子どものような感覚を取り戻そう!

「自分で自分を整える」ことを大切に

具体的な数字も出しましたが、その数字から外れることも、時にはあるかもしれません。

うまくいく時もあれば、そうでない時もあります。

不安になったり、心配になったり、揺れながら育児していくうちに自分なりの答えが見つかってきます。

数字にとらわれることなく参考程度にし、感覚を大切にしてください。

大きな視点で見て、全体としてそこから大きく外れていなければ良いでしょう。

「母乳が足りない?生後2週間で不安を感じています。」にお答えします。

母乳不足?産後2週間の実体験。

母乳育児のために、あなた自身ができること

もっと早くに知りたかった!と思うこともあるでしょう。

ですが、自分で見つけていくうちに、母としても成長していきます。

どうぞ、ご自分の感覚を大切に、目の前の赤ちゃんの声をよく聞いて、実践してみてください。

とはいえ、本当に母乳が足りていない場合と、母乳は足りているけれど足りていないように感じる場合とでは対応が変わりますから、それを見極める必要があります。

一緒に母乳育児できる仲間を見つけたり、客観的な判断やアドバイスをしてもらえる専門家(母乳外来や助産院など)を活用してください。

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  1. […] 出典:産前産後のプロ 馬場佐希子 /母乳不足?本当に母乳が足りない?母乳不足かどうかを判断する5つの判断材料。 特に私が注目したのは、おしっこの回数とうんちの回数です。 […]

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