妊婦さんは太り過ぎたらいけないの?太り過ぎも、痩せ過ぎもよくないよ。
どうも。「産前産後の身体パートナー」の馬場佐希子です。
これらの記事は読んで頂けましたか?
まだの方は、読んでみて下さいね。
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さて、これらの感想を読んで氣付いた方もいらっしゃるかもしれません。
私はあなたが「やめなきゃ!」と思っている食事を、控えるように、強く勧めることはほとんどありません。
それは、なぜかということを書いていきますね。
でも、その前に、なぜ妊婦さんは体重が増え過ぎるといけないのか、ということを書いておきます。
1.妊婦さんが急激に太り過ぎるといけない理由
1.-1妊娠高血圧症候群のリスク
1.-2妊娠糖尿病のリスク
1.-3難産のリスク
1.-4赤ちゃんへの影響
1.-1 妊娠高血圧症候群のリスク
あなたは「妊娠高血圧症候群」という言葉を聞いたことがありますか?
簡単に説明すると、血圧が高くて、むくみが出て、腎臓に負担がかかっていて、命に関わるような危険な状態になる可能性がある状態です。
なぜ、この状態が怖いかというと、
- 赤ちゃんが育ちにくい
- 早産になるリスク
- 死産のリスク
- あなたの身体がとっても危険な状態になるリスク
- 常位胎盤早期剥離のリスク(あなたも赤ちゃんも、とても危険な状態になる)
ということが起こる可能性があるからです。
ただ、妊娠高血圧症候群は、原因不明のものです。
体重増加が原因で起こるものではないとされています。
しかし、予防的に、食事に氣をつけよう(減塩)、体重増加に氣をつけよう、妊娠後期の体重増加に特に氣をつけよう、と言われているのが現状です。
1.-2 妊娠糖尿病のリスク
「妊娠糖尿病」は聞いたこと、ありますか?
妊娠中は、インスリン抵抗性と言って、ホルモンの関係などで、血糖コントロールがしにくい状態です。
お腹が空いている時に、低血糖になりやすく、食後は、高血糖になりやすいです。
では、なぜ、血糖コントロールが上手くされないと困るのかというと、
- 赤ちゃんが育たない(小さい)
- 赤ちゃんが大きく育ちすぎる
- 早産のリスク
- 生まれた子が、将来的に生活習慣病にかかるリスクが上がる
- 生まれてから、赤ちゃんが体温調整や、呼吸の切り替えが上手くできないことがある
- 生まれた赤ちゃんの血糖値が不安定になりやすい
- 妊娠後も、将来的に糖尿病になるリスクが高い
などの可能性があります。
1.-3 難産になる可能性がある
何を持って、難産というのかは難しいのですが、
- 微弱陣痛(陣痛が弱くなりやすい)になりやすい
- 赤ちゃんが降りてきにくい
- 肩甲難産や産道裂傷、赤ちゃんが生まれてくるときに外傷を受けるリスク
- 産後の出血が多くなりやすい
- 帝王切開の場合は、癒着や創離開など、手術の合併症のリスクが高くなる
- 血栓の問題
などのリスクがあります。
1.-4 赤ちゃんへの影響
1.-1〜1.-3までで、書いてきましたが、赤ちゃんの発育にも影響を与えるんです。
それは、胎児の時からそうです。
また、子どもの将来にわたって影響するんです。
これらの理由から、妊娠中の体重増加については、厳しく指導されるわけです。
では、なぜ、こんなに怖いことが起こる可能性があるのに、私が体重増加に対して、ゆるっとしているかということをお伝えしますね。
それは、
2.体重増加を抑えることだけに意味はない
と考えているからです。
2.-1 体重が増えていても、するっと産んでいる人もいれば、そうでない人もいる。
2.-2 出会う妊婦さんたちが、体重のことだけにとらわれていることが多い。
体重が増えることを氣にするあまり、
- 食べることを極端に控えて、栄養状態が悪くなっている妊婦さん
- 食べることに楽しみを感じられなくなっている妊婦さん
- 体重管理さえできれば、無事に産めると思っている妊婦さん
- 妊婦健診が苦痛になっている妊婦さん
たちに出会う。
2.-3 妊娠中の栄養状態が悪いことの弊害。
これらのために、体重増加を抑えることだけには意味がないと考えています。
2.-1 体重が増えていても、するっと産んでいる人もいれば、そうでない人もいる。
お産って、いろんなことが複雑に絡み合っています。
だから、体重だけを氣にするのは、どうでしょう。
体重について厳しく指導されて、栄養状態が悪く、産むための体力もなくなっている妊婦さんにも出会ってきました。
その背景には、厳しすぎる体重管理や、食事指導の弊害もあります。
2.-2 出会う妊婦さんたちが、体重のことだけにとらわれていることが多い。
医療者に言われたことって、インパクトが大きいですよね。
医療者に言われたひと言って、「それが絶対」と思いませんか?
だから、病院で
「体重増え過ぎだから氣をつけてね!」
とか、
「後1kgしか太っちゃダメ!」
とか言われると、ガーンってショックですよね。
だけど、体重にさえ氣をつけていれば、すべての問題は解決するんでしょうか。
そうじゃないですよね。
あなたとしては、「無事に健康な赤ちゃんを出産したい。だから、体重も氣をつけなきゃ。」というのが、一番ですよね?
体重だけにとらわれてしまうと、体重にさえ氣をつけていれば無事に産めると思い込みやすいです。
そして、もしあなたが思い描いたような出産ができなかった場合に、「あれだけ体重が増えないように頑張ったのに、この結果か・・・」と、失敗感や、挫折感を味わいやすくなってしまいます。
でも、それってちょっと違いませんか???
だから、私は、体重のことに関しては、自然と食べ過ぎがなくなったり、食事の満足感が出るような方法を一緒に考えたりしています。
これまで出会ってきた妊婦さんから思うことは、妊娠中って、ナーバスになりますよね。
そして、なぜか視野が狭くなりやすいです。
妊娠前なら、
ちょっとくらい体重が増えてもいいでしょ〜。だって、よく動いてるし。元氣だし。
妊婦さん
と、おおらかに考えられたかもしれません。
でも、なぜか妊娠中って、それができなくなるんですよね。
だから、
確かに体重が増えすぎるのは良くないけど、
でも、栄養が足りないのも困るよね。
佐希子
という風に、両方の視点から意見を言ってくれる医療者に出会えるといいなと思います。
私も、そういう想いで、地域で活動しています。
2.-3 妊娠中の栄養状態が悪いことの弊害
忘れないでいて欲しいのが、あなたは大切な赤ちゃんを育てている、ということです。
赤ちゃんを育てるために、急に体重を増やし過ぎないことも大切ですが、必要な栄養を摂るということも大切です。
体重増加を氣にするあまり、必要な栄養が取れていない妊婦さんにも出会います。
妊婦健診で300gしか体重増やしちゃいけないって言われるので、健診の日は朝食抜いてるんです。
妊婦さん
こういうことを仰る妊婦さんに時々出会います。
妊娠中は太りやすいし、水分も溜め込みやすいです。
簡単に体重が増えやすいのも事実です。
ですが、妊娠中の栄養状態、子宮環境というのは、子どもの発育のために、非常に重要です。
そして、どんなお腹の環境の中で赤ちゃんが育ったか、というのは、その子の将来の健康状態やIQにも影響があるとされています。
最近では、小さく産まれる赤ちゃんが増えています。(日本では特に!)
小さ過ぎる赤ちゃんに起こるだろう健康被害について、あなたはどこかで目にしたことはありますか?
また、大き過ぎる赤ちゃんも、健康被害が将来的に出やすいと言われています。
無事に、健康な赤ちゃんを産みたいと思っていますよね?
赤ちゃんをお腹の中で育てることができるのは、あなただけです。
それだけ、あなたは大切な仕事をしているんですよ。
- お腹の中で、赤ちゃんをどう育てるか
- どんな子宮環境で育てるか
- どんな栄養状態で育てるか
というのは、とても大切です。
体重が増えていると、そればかりにとらわれ、体重計に乗るのを苦痛に感じたり、妊婦健診のたびに落ち込んだり、食事が楽しめなくなっている妊婦さんに出会います。
だけど、あなたが必要な栄養をとることは、赤ちゃんを育むためには、とっても大切なことなんですよ。
お産の時や産後の育児の体力維持にも必要なことです。
食事だって、楽しく食べられた方がいいですよね。
だから、私はあなたが無事に赤ちゃんをお腹の中で育てることができて、無事に出産することを応援するために、食事のこともサポートしたいな、と思っています。
これらの感想は、食事の満足感が出たり、自然と甘いものを欲しなくなったりしたご感想です。
こんな風に、自然と変化していくと良いですね。
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まとめ
- 体重増加によるリスク
ー妊娠高血圧症候群
ー妊娠糖尿病
ー難産のリスク
ー赤ちゃんへの影響
- 体重が急激に増え過ぎてもいけないが、栄養不足も良くない
- あなたは、赤ちゃんを育てるという大事な仕事をしている
- 子宮内の環境や栄養状態は、胎児の頃から長期的に子どもに影響する
自然と、必要なものが摂取でき、不要なものが排除できる食事になると良いですね。
おしまい。