コロナで外出もできない中、どうする妊婦の運動。適正体重増加と体重にまつわるリスク
どうも。助産師コーチの馬場佐希子です。
妊娠したら体重が驚くほど増えて困っています。
まだ、16週なんだけど4kgも増えています。
しかも、切迫早産で安静なので運動はできないんです。
ペさん
こんなお悩みはありませんか?
オンライン母親学級で出た質問をブログでもご紹介していきます。
- 切迫早産なので、運動できない。体重ばかりが増えて困っている
- そもそも運動が好きじゃない。運動しなくていい方法ってないの?
- コロナで外出ができない。家でできる運動は?
- 体重MAXの状態で妊娠してしまった。むしろダイエットが必要なのでは?
- 体重が増えなくて困っている
上記のような質問が出ました。
- 妊娠中の体重は何kgまで増えていいのか
- 運動は何のためにするのか?安産のため?体重が増えないため?
- 妊婦さんが体重が増えないようにするのはなぜ必要なのか
- 妊婦さんが体重が増えすぎないのも心配
- 家で運動できる方法
これらについて書いていきます。
オンライン母親学級には、毎回ゲストスピーカーをお呼びしています。
今回は英語コーチの山道志帆さんにゲストに来ていただいたので、志帆さんの体験談も交えながら進めていきます。
英語コーチの志帆さんは、Podcastを配信していたり、オンライン英語スナックを開催されたりしています。
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新型コロナウイルスの感染拡大防止のために各地で産前教育の母親学級・両親学級も中止になっていてお困りの妊婦さんがいるとのニュースを受けて、無料オンライン母親学級をスタートしました!
過去のご質問はこちらです。
Q:産後半年になっておっぱいがしぼんで小さくなりました。母乳は出ているのでしょうか。
Q:胸が小さいのですが、母乳は出ますか。母乳が出ないのでは、と心配です。
お産は痛いだけじゃなかった。陣痛やお産の痛みが起こる原因と出産の痛みを少なく過ごせる方法
妊娠中の体重増加、何kgまで増えていいの
16週で4kg増えた方もいらっしゃいましたが、経験者の山道志帆さんに体験談を聞いてみましょう。
馬場
私はあんまり気にしてなかったので、すごく増えちゃったんですよ。
12kgまで増えました。
山道志帆さん
志帆さんは、12kgまで増えたんですね。
そっか。
ズバリ!
12kgまで増えて大丈夫です!
標準体型の方は、7〜12kgの体重増加が適正です。
痩せ型の方は9〜12kgの体重増加が適正です。
肥満傾向の方は、個別でお伝えすることになっています。
BMIを元に痩せ型、標準体型、肥満傾向の3段階で妊娠中の体重増加も見ていきます。
妊娠前の体重kg÷(身長m×身長m)=BMI
BMI | 18.5未満 | 18.5〜25未満 | 25.0以上 |
体格 | やせ | 標準 | ぽっちゃり |
理想の体重増加 | 9〜12kg | 7〜12kg |
5kg程度 *個別対応 |
だから、志帆さんの仰った12kgの体重増加は適正範囲内なんですよね。
妊婦の皆さんは12kgまで増えていいと思ったら、少し気持ちが楽になりましたか?
馬場
MAX体重で妊娠してしまったのでダイエットが必要かも、と言う妊婦さんもいらっしゃいましたが、BMIを計算してみると標準体型かもしれません。
客観的にしていくことで、余計な不安が小さくなります。
ちなみに、妊婦さんは生理的に約7〜8kgは体重が増えます。
- 赤ちゃん 約3kg
- 胎盤と羊水 約1kg
- 母体の血液量の増加・脂肪がつきやすくなる・子宮や乳房の発達 約3〜4kg
「16週なんだけど4kg増えた」という妊婦さんもいらっしゃいました。
仮にこの妊婦さんが1週間に500gずつこれから体重が増えるとしましょう。
500g/週×24週=12kg(予定日の40週までを計算)
1週間に500gずつ増えると、適正な体重増加を4kgオーバーしますね。
では仮に、1週間300gの増加ではどうなるでしょうか。
300g/週×24週=7.2kg
1週間に300gずつ増える計算でいくと、16週の今4kg増えていても12kgの範囲内でおさまりますね!
こんな感じで客観的に見ていくと、不安は少し小さくなりませんか?
ただ、妊娠後期は赤ちゃんも大きくなり、体重が増える傾向にあるので妊娠初期〜中期に体重が増えすぎてしまうと妊娠後期の体重管理が大変になってくるかもしれません。
▼体重増加について食事との関連は下記の記事も参考になります▼
妊娠後期の産まれてもいい週数に入ってから(切迫早産の危険がなくなってから)歩きまくる、ということもできるかしら。
パンダさん
確かに、妊娠後期に歩いている人は後期の体重増加が抑えられている印象があります。
ただ、妊娠後期も元気だと良いですが、それができる状況かどうかわからないので今できることをやっていかれるのが良いのではないでしょうか。
馬場
妊婦さんが運動する目的は?
私から聞いてみたいのですが、妊婦さんが運動する目的ってなんですか?
馬場
- リフレッシュ・気分転換のため
- 体重増加を抑えるため
- お産に向けての準備
妊婦さんから出てきたご意見です。
23週の妊婦です。妊婦は歩いた方が良いと聞くので歩いています。でも、行きはヨイヨイ、帰りは・・・・
帰りはお腹も重たくなってくるような気がします。
ペさん
元気ならどんどん歩くと良いです。
ですが、
- ぺさんの場合は切迫流産で入院されていたとのこと
- 帰りはお腹が重い
だとしたら、余計に切迫早産への不安も大きいのではないかとお察しします。
妊娠23週の今の時期は無理にどんどんと歩かなくても気持ちの良いことや心地よいペースで歩くことでも十分、下記のようなメリットが得られます。
- 肺が広がる(妊婦は横隔膜の動きも悪くなり呼吸が浅くなりがち)
- 血流が良くなる
- 骨盤の動きが良くなる
- お腹の動きが良くなる
馬場
また、切迫早産で運動できない、と言う妊婦さんもいらっしゃいました。
切迫早産の方にはリラックスできるように次のことを提案します。
- カーテンを開け、朝日を取り入れながら深呼吸や気持ち良く伸びをすること
- 足指や足首を呼吸に合わせて回すこと
- 手を温めて、全身をなでなですること
- 寝転んだ状態で、ゆらゆらしたり膝を左右に倒したりすること
妊婦さんはなぜ体重が増えすぎないようにする必要があるのか、予想されるリスクとは
妊婦さんが急激に体重が増えると、次のようなリスクにつながると言われています。
- 妊娠高血圧症候群
- 妊娠糖尿病
- 微弱陣痛/お産に時間がかかる
- 巨大児 など
ここからは、あくまで体験談として聞いてください、
適正体重以上に体重が増えていても、お産の時に体力も気力も十分にあり、パワフルに出産される方をお産の現場では見てきました。
(むしろ、痩せ型や標準体型の方よりパワフルだったような気もします。)
パワフルに出産される産婦さんに共通していたのは次のようなことでした。
- おおらか
- とにかく前向き
- 知識や情報に偏らず「私はこうしたい!」の感覚を大事にしている
馬場
妊婦さんが体重が増えすぎないのもリスクになる
今回、体重が増えなくて心配、というご意見もありました。
馬場
妊娠20週ですが、体重が増えません。
食事は妊娠前と同じくらいはとれています。
体重が増えないのに、運動していいのかなって思っています。
ペさん
確かに、消費エネルギーより摂取エネルギーが少なければ体重も増えていかないので、運動しない方がいいのかなって感じますよね。
体重が増えないことの何がいちばん心配ですか。
馬場
体重が増えないことで赤ちゃんに起こるリスクの可能性
- 子宮内胎児発育遅延
- 低出生体重児
- 早産
- 赤ちゃんの入院が長引く可能性
- 赤ちゃんが産まれた後、成人してからの生活習慣病になるリスク
主に赤ちゃんが育たないことや、早産になるリスクがあります。
また、産まれた赤ちゃんに高血圧や心疾患、糖尿病など長期的に病気になりやすいリスクがあると言われています。
妊婦さんの体重が増えないことのお母さん側のリスク
- 早産
- 微弱陣痛
- 産後の体力不足
- 貧血
妊娠中の体重が増えないことは、赤ちゃんにも妊婦さんご自身にもリスクがあります。
- 無理なダイエットや食事量を減らすことをしていない
- 食事量を確保しても体重が増えない
とのことであれば、摂取した食事をいかに効果的に吸収できるかということも考慮できます。
例えば、下記のようなことができます。
- よく噛んで食べる
- あたたかい汁物から食事を始めて内臓の動きをよくする
- 食事の回数を増やす(おやつ=補食する)
- 食後のカフェインはNG
- 全身の血流が良くなることをする
コロナで外出できなくても家でできる運動方法
志帆さんは妊婦の時、どんな運動をしていましたか?
馬場
仕事もしていたし、あんまり気にしてなかったんですよね。
お家でマタニティヨガしようと思って準備したはいいけど、そのまま何もせずに出産を迎えたという。(笑)
山道志帆さん
働く妊婦さんあるあるな気がします。
ただ、働いている妊婦さんはそれだけでからだへの負荷が高くなる傾向にあります。
通勤で十分歩いているなら特別な運動よりも、むしろリラックスや、からだを休めることを優先した方が良いこともあります。
志帆さん、働く妊婦さんに参考になる体験談を聞かせてくださり、ありがとうございました。
馬場
今、コロナでお外に出られないという方も多いです。
では、お家でできるお産までの運動ってなんでしょうか。
それぞれの運動の目的によるとは思いますが
- 朝一で窓を開けて新鮮な空気を取り込む、深呼吸や伸びをする
- からだをしっかり使って雑巾がけをする
- からだをしっかり使ってトイレの拭き掃除をする
- 全身を使って窓拭きをする
- ストレッチ
- マタニティヨガ
- スクワット など
ができるのではないでしょうか。
特別に「運動」と言う捉え方をしなくても、しっかりからだを使ってお掃除することは妊婦さんにはオススメです。
例えば四つ這いになることは
- 背中の痛みや張りを解消
- おっぱいの血流が良くなる
- 背骨の調整になるので、全身が整いやすい など
の効果もあります。
また、人が少ない時間帯や場所にお散歩に出かけるのはありですよね。
ゆったりリラックスしたい人向けのマタニティヨガはこちらです。
呼吸も深めていくので、お産の時の呼吸法の準備にもなります。
しっかり動きたい方向けにマタニティヨガの動画もアップしています。
足を前後にする動きは、骨盤の調整にもなります。
腸腰筋のストレッチにもなり、座骨神経痛・腰痛の解消にもなります。
体重のことはご質問もたくさんいただきます。
客観的に今の状態を見て、それから何が必要かを考えていくことで不安は小さくなるものです。
今日の記事がお役に立てたら幸いです。
馬場
今回ゲストスピーカーだった山道志帆さんは、英語×コーチングで、特に女性の英語コーチを育てることをお仕事にされています。
英語に関してすばらしいキャリアをお持ちの女性たちが、妊娠・出産でそのキャリアを中断している姿を見てサポートしたい!との思いからお仕事されています。
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以上
【オンライン母親学級シリーズ】でした。
無料オンライン母親学級のお申し込みは締め切りましたので、その様子は今後こちらのブログやYouTube、SNSなどで情報を共有していきます。
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